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ピアノとクラヴィコードの優しく楽しい関係

クラヴィコードはピアノが誕生する以前の鍵盤楽器です。

その響きをどう表現すればいいんだろう。。
音量そのものはとても小さい、しかし、その小さな音の中から立ち上ってくる響きは、驚くほど豊なのです。

タッチがすごく繊細で、弾くのが難しいと言われたりもします。確かにこの楽器は弾いている音程を揺らしたり、ヴィヴラートに似た表情をつけることもできます。

私自身は、クラヴィコードとの付き合いは結構長い方だと思います。東京の八王子在住のクラヴィコード研究家で製作家の山野辺暁彦さんと長いお付き合いがあるからです。
それでもクラヴィコードの本当の良さが分かって来たのはつい最近、この一年ほどのことと言えるでしょう。

あさって17日、地元で懇意の楽器屋さんで、山野辺さんの楽器を使って、「ピアノとクラヴィコードの優しく楽しい関係」と題したミニコンサートを開きます。入場無料。
当初5人も集まればいいと思っていたお客さんが、今日話を聞くとなんと15人もの申し込みがあったそうです。

たぶんピアノを勉強していたり、教えていたりする方がほとんどなのだろうと思いますが、初めての会でこれほどの方が関心を寄せてくれたことには、正直驚いています。そして、心の底から嬉しくなってきます。

私が普段一番多く弾く鍵盤楽器はチェンバロですが、実はいつもピアノが弾けたらどんなに素敵だろうな、と心の中で秘密のあこがれを持っています(ついにバラしてしまいましたぁ)。

きっと同じように、ピアノを勉強している人たちも、チェンバロやクラヴィコードもうまく弾けたらいいのになぁ、と、薄々は思っていることでしょう。ピアノがメインだけど、何でも弾いてみたい、チェンバロやクラヴィコードからも、音楽やタッチ、それにピアノだけでは見えてこない何か大切なノウハウが学べるかもしれない。。そんな風に思ってみてはいかがですか?

ぼくは専門のチェンバロが大好きです、でも、チェンバロだとビリー・ジョエルとかの弾き語りができなくて、とっても残念だ! そう常々感じています。
ピアノは一見万能の楽器のように思いがちですが、実はチェンバロやクラヴィコードのような弦楽器に近い音作り、フレーズ作りは得意ではありません。根本が金属を叩いて音を出す打楽器に近い性格を持っているからです。

それぞれ好みの鍵盤楽器、専門の鍵盤楽器は違って当然。
しかしそこで立ち止まらないで、性格の違う鍵盤楽器をいろいろ知ってみれば目から鱗のテクニックが発見できるかも。。

みなさん、あまり知られていないクラヴィコードですが、どうぞ宜しくね!
コンサートもしてますよ。興味のある方はぜひ呼んで下さい!!
どこにでも駆け付けま〜す。
by toshimusikk | 2007-01-16 00:23
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