細棹のこと

ようやく、修理に出していた三味線が出来上がってきた!

とある美術商から、少し古いのですが、いい棹が二つ、出物ですよ!
そんな話があることを知り合いの民謡のお師匠さんが伝えてくれたのは今年のはじめ、思い出したように連れ立って実見しにいってきた。

とりあえずその日は、値段のことは後回しにしてその二棹を借り受けて帰った。
修理の必要な楽器だったので、そこのところを楽器職人と話してみたかったので。しかし、自分のおよばない目で見ても、悪くない仕立てだと思った。

一つは細棹、もう一つは中棹。
この中棹の方は棹の木目に虎斑の入ったなかなかの一品。
別のほうは細棹で、どこかの長唄趣味のご夫人愛用の物だったと思われた。
中棹ほどの良さではなかったが、糸巻きが本象牙、座金の細工もなかなか、それなりに美しい。
破ってある皮の内側胴の中に、作者と製作年月が墨で書かれていた。
ぼくの生まれ年と同じ、同い年の三味線だった。

この中棹の方を民謡のお師匠さんが、細棹の方をぼくが買い取ることになった。その楽器が修理されてきたのだった。

この細棹は、表の皮が生きていた。
乳跡が4つ!ある、いい状態の物だった。
張り替えの必要な裏は犬皮でかまわない。

楽器との巡り会いは奥が深い、縁が深いと言い換えることもできそうだ。
貯えがなくとも、おかまいなしに楽器の方からやってきてしまう。

まあ、いいっか。。。

下手な物にあわてて手を出さずとも、何とか工面できる範囲でこの細棹がやってきてくれたのだし。
ホッとうれしくなって、
燗酒を手酌。
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by toshimusikk | 2008-01-31 00:13 | 音楽
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