桜と都富酒

車での帰り道、進雄神社(すさのうじんじゃ)の脇を通る。
こちら向きに4、5本並んだ大きな桜がそれはそれは見事だった。
お天気は崩れる気配で、人の姿はない、そのせいか、桜の見事さが際立っていた。

八部咲きというくらいで、大きく張り出した枝には薄茶色の蕾の群れがわれさきに咲いた花を取り巻いている。染井吉野という桜の本当の良さは、満開の日に花びらがそそと散り行く風情。しかし、今日の進雄神社の桜には、咲ききらない蕾を弾けるまで膨らまそうという、若々しい勢いがあった。

自分の中の桜への思いが新しくなると、「都富酒」(つぶしゅ)という季節限定の生酒を思い出さずにはおられない。お花見の日にこの酒の封を切ろうと言い出したのは、小川流煎茶の元楽さん。いつしかぼくも同じようにするものと、暗黙の約束のように思ってしまった。

今日まさに、元楽さんは、親しき仲間とのお花見で「都富酒」の封を切っているはず。

夕飯時まで、チラシの発送のため200通近い宛名書きをするなど、半日を封書作りに費やしていた。作業も終わり、風呂にはいってこの日記を書きながら、いよいよその「都富酒」を開けた。

ラベルは手書きの墨で『白日』。

これはまさしく、ぼくの先輩で友人と勝手に呼んでいる時田氏の筆跡である。
『白日』とはバレンタインデーに対するホワイトデーのこと。
あえてそんな手作りのラベルを作り、彼はこれを女性たちに配ったのだ。まだまだぼくなどがまねのできる域ではない。。

桜は花びらが散るのを美しいと眺めるものだが、それが花ごと落ちてしまっては風情に欠けることだろう。

五弁の花びらが、一枚づつ散って行く、、
桜花はそうして、姿をかえながら消えて行く。
「都富酒」を楽しむこの夜中に、
そんな光景を想像している。。
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by toshimusikk | 2007-04-03 23:55 | 雑記
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