学生との会話

群馬県で老舗の芸術系学科のある大学といえば、やはり、群馬大学教育学部ですね。ちょっと表現が適切でないかもしれませんが、老舗というのは、名誉であると同時にいくらか先行きが細くなりつつある、、そんな皮肉な見方もできますね。

昨年、この大学の音楽専攻の主任教授、海鉾正毅先生が退官前の最後のメサイアの指揮をするというので、いつものメサイアコンサートの倍の合唱団、オーケストラが集まりました。
確かに力強く華やかで、印象に残るメサイアが出来上がりましたが、どうも釈然としない気持ちも残ります。
私自身、この群馬大学メサイア管弦楽団の指導を始めてたぶん7、8年になりますが、いつももっと先がある、そこからが本当のメサイアという音楽に触れることになる、というところで演奏会、そして長いお休みとなってしまいました。

なぜメサイアを30年以上も演奏し続けてきたのか、その精神は伝統的な年末公演という形で残されていても、中身は蓋をされ、OBでさえも既に分からなくなっているのです。

本当のメサイアは、実は小さな小さなところから始まっていなければなりません。
大きなコンサートのために練習するのでなく、メサイアの中の小さな言葉に、小さな楽句に、虫眼鏡を当てて覗き込むようなアプローチをしたかったし、学生達に教えてあげたかった。。

そう、どんな世界でも、ミクロコスモスはマクロコスモスと表裏一体、隙間なく接しているものなのです。そういうことを、学生達に伝えてくれるのが、メサイア公演の大切な役割でした。

さて、年が明けて2007年、、

長年の指導者、海鉾正毅先生がいなくなって後もはたして群馬大学のメサイア公演は続いていけるのでしょうか??

私? これまで副指揮者だったり、チェンバロ奏者だったりオルガン奏者だったり立場はいろいろでしたが、一肌脱ごうと思っています。学生の考え次第なのですがね。。
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by toshimusikk | 2007-01-12 01:16 | 音楽
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